機織りぶろぐ - 織元 こばやし 丹後ちりめん白生地オーダー専門店 正絹・シルクの生地製造

古くなると黄変してしまう白生地

白生地は古くなってくるとどうしても色やけや黄変してきます。


白生地が黄変する原因はいくつかあります。絹の主成分であるたんぱく質の変化によることもあれば、精練時の溶剤が関係することなど・・また保管環境によっても変色してきます。
比較的新しいものであればもう一度精練(再練り)をして白くできるのですが、そうとう古いものになると白くすることはできなくなります。


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上の写真で右側のものが黄変してしまった反物です。左側のものと比べると黄色くなってきています。(ただこの程度ならまだ白くすることは可能です)


取引先から「お客様の云十年前からタンスに眠っている白生地があるんですけど・・・再練りして白くなりますか?」・・といった問い合わせもたまにあります。
預かって再練りするのですが、かなり古いものになると生地自体が精練時の漂白剤に耐えられず弱ってしまうので黄変が修正できることは残念ながらほとんどできないのが現状です。


ただ染色が出来ないわけではないので、呉服屋さんや染屋さんに相談され、目立たない色や小紋のような柄に染められることがベターかと思います。


白生地も着物と同じような保管が必要ですが、なるべく早めに染められることをおすすめします。

機織りの基本!・・機結び(糸結び)

機織りをする時、まず最初に覚えないといけないことの一つに機結び(はたむすび)があります。
これは糸と糸を結ぶ作業で、あらゆる場面で登場します。


生糸(絹糸)は天然繊維であるため糸に節点や汚れなどが必ずあります。そういったものを除去する時や製織中に糸が切れてしまった場合など機結びをして繋いでやることが必要になってきます。


糸の結び方の写真を下に載せてみました。(分かりづらいかもしれませんが・・・)

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1,2 左手側の糸を上にして右手側の糸をひらがなの『め』の字を書くようにします。


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3,4 『め』の字の○にした所を押さえながら右手側の糸を手前に戻し、左手側の糸を押さえていた○の中へ入れます。


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5,6 ○に入れた糸を左手で押さえながら右手側の糸を引っ張って・・機結びが出来上がります。


※写真は糸が分かりやすいように綿糸の太い物を使っています。


実際のたて糸は下の写真になります。


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細くて分かりづらいかもしれませんが・・・指先に結び目が出来ました。(写真右側)


最初は結構難しくて機織りに慣れるまでは機を止めて結びますが、慣れてくると機を動かしたまま結びます。
その時、たて糸が過度にゆるんだり、引っ張れたりしないように注意が必要なんですよ!!




シルク(絹)の不思議な効用・・・

絹は天然繊維であり、しなやかでドレープ性が高く高級感に優れ、皮膚に接してもトラブルを生じることがほとんどありません。また18種類からなるアミノ酸タンパク質で出来ていて、肌と同じような組織なのです。タンパク質は水分との相性がよく、肌への刺激も少ないと言われております。


また絹は抗菌性を持っています。アトピーの方などは肌を清潔にしておくことが大切ですので、夏はできるだけ雑菌が繁殖しないように絹の肌着を使うことも良いと言われています。


その他にも、絹は保温性が良い、紫外線カット、静電気を起こしにくいなど他の繊維にはない性質を持っています。最近では、化学物質過敏症の原因となる空気中の有害物質を吸収する作用も確認され研究されています。絹の効用の大きさは多くの方が認めていて、その効果の大きさは計り知れないものがあります。食用にしたり、抗癌作用もあると言われるほどです。


逆に天然素材であるゆえ化合繊と比べて実用機能性の面で欠点もあります。スレのトラブルや汚れやすさ、黄変しやすさ、カビや虫害に遭うことなどがそれです。ただ、ほとんどのトラブルは湿気対策で防げるものですから、湿気に対する十分な配慮と虫干しの励行をおすすめします。

シルク(絹)の昔話

絹の発祥は紀元前2460年ごろ中国の黄帝の王妃・西陵が繭で遊んでいてお湯の中に繭を落としてしまい、それを箸で拾い上げようとした時に箸に巻きついてきたのが絹糸の発見といわれています。


その後、絹糸を織物にして西方諸国に輸出するため、西安(長安)とトルコ(アンタキア)を結ぶ7千キロの道『シルクロード』がつながりました。その当時、蚕から糸を製法する技術は中国国内では門外不出とされており、織物の重さと同じ目方の金と交換されていた程、絹は貴重なものでした。


日本には弥生時代に朝鮮半島から伝わり、明治時代になり著しい発展を遂げました。日本での生糸生産は群馬県富岡市の旧官営富岡製糸場が近代国家に先駆けて、明治5年に開業しました。現在でも群馬県は、国内繭生産の40%を占める日本一の蚕糸県になっています。
この群馬・碓氷製糸の特別誂え糸(日本糸)を使用した純国産絹製品の取り組みを現在、私どもでは行っております。



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丹後ちりめんとは・・

今から約290年前の江戸時代(享保5年)、現在の京丹後市峰山の絹屋佐平治さん達が京都の西陣から織物技法を持ち帰り、製織したちりめんが今日の丹後ちりめんの基礎を築いたと言われています。


丹後ちりめんはタテ糸に撚りのない生糸、ヨコ糸に1メートルあたり3,000回前後の強い撚りをかけた生糸を交互に織り込み生地にし、その後、精練することによって糸が収縮し、ヨコ糸の撚りがもどり、生地全面に細かい凸凹状の「シボ」がでた織物のことをいいます。
ちりめんの代表的存在である「丹後ちりめん」は、このシボが最大の特徴です。
ちりめんはシボがあることにより、シワがよりにくく、しなやかな風合いに優れ、凸凹の乱反射によって染め上がりの色合いが豊かな、しかも深みのある色を醸し出すことができます。


また「ちりめん」といえば、絹織物だけと思われがちですが、丹後では丹後ちりめんで培われた技法を活かし、ポリエステル・レーヨンなどの繊維で織ったちりめん織物も製織しています。


ちりめんの種類には変り無地・一越・古代・綸子・紋意匠・五枚朱子・絽・紗といったように組織やタテ、ヨコ糸の種類によって様々な織物がありますが、これら丹後で織られた織物を総称して丹後ちりめんといいます。      


詳しくは丹後織物工業組合ホームページまで・・・

小林商店 担当:小林孝裕
〒629-2311 京都府与謝郡与謝野町幾地842-2
TEL:0772-43-1181
FAX:0772-42-0241